#9 朝の歌3
Song of Morning, book3 愛の泉は一人一人の心の中にある
人間たちはつらい大変な夜を体験した後で
まちがいなくすばらしい朝を迎えます
風のそよぎさえも妙なる音楽と聞こえるような
生き生きとした明るい心を一人一人が持てるような朝がくるのです
なぜ人々の心はそのような朝を迎えることができるのでしょうか
暗い夜の間に、人々は争い、いがみあい
傷つけ合うことも多いでしょうが
それを通して、そのようなことがいかに自分の心を傷つけ
人々の心も悲しみで満たすことにしかならないかを
深く知るのです
そして苦しみののちに
人々への愛だけが、結局、自分の喜びでもあり
自分の心をも救う自分への愛であるということに
人々は気づき始めるでしょう
たとえ食べ物やさまざまな物が不足しても
人がたがいに愛し合って生きるならば
本当に満ち足りた暮らしがあると
人々は感じるようになるでしょう
たとえほんの少しの食べ物しかない時代がきても
家族のうちであれ
あるいは近所の人々とでも
あるいは職場の人々とでも
あるいは道行く人とでも
そのわずかな食物を分かち合うことができるようになった人々は
そのことによって自分も救われ
分かち合ったその仲間の人たちも共に救われて行くことに気づき
それがすばらしい喜びだと気づくでしょう
わずかしかない食べ物を人に譲ることによって
そのようなことを生まれて初めてする人でも
愛の行為を自分がなし得たということが
いかにすばらしいことなのかを感じて
その人は自分自身を愛し信ずることができるようになるでしょう
自分のなかにそのような愛があるとわかったとき
人はほんとうに幸福になり
たとえ貧しくても、心はもう貧しくはないのです
そういう愛を自分の心のうちに見出した人の幸せは
ほかのどんな幸せとも比較できないほどの
すばらしい幸せです
そのことによって、人は
この世に生まれてきたほんとうの喜びはこれだと
気づくことになるのです
自分のうちにこれほどの愛の心があったかと気づくときに
人は安心し
生きることも死ぬことも
あるいはいろいろな苦労の道を通って行くことも
恐れることはなくなるでしょう
なぜなら、自分のうちにその愛を見つけてしまえば
それはもう決して失われることのない
ほんとうの無限の愛だとわかるからです
愛は限りあるものではなくて
自分のうちにその泉を掘りあてれば
水はまさに無限に湧いてくるのです
愛は全宇宙そのものと同じように広大で
決して尽きることのない光へ向かう無限のエネルギーなのですから
夜明けの前に人類がさまざまな苦しみを味わうのも
結局は、人類が一人残らず自分のうちにその愛の泉を掘り当てて
ほんとうの幸せをわかるためなのです
たとえ戦争や飢えで生命を失っても
その人たちもまた霊界で同じように救われるわけですから
誰一人朝を迎えられないものはいないのです
すべての人が救われるように約束されていますし
また、霊界にいるすべての霊たちもまた
地上の人間と連動して朝を迎えることになるのです
飢えたときには自分は人のものを奪ってでも食べると
いま、考えているでしょうか
確かに長い歴史の間
多くの人々はそのようなことを繰り返してきました
飢えていないときでさえ人のものを奪って食べる人もいるし
食べ物に限らず
物が有り余っているのに
さらに物やお金をあらゆる手段
卑劣な手段をとってさえも
自分のものにしようと多くの人はしています
いま、そういうことをしている人々でさえ
ほんとうに生命の瀬戸際に生きるとき
かえって、自分のなかにいままで思っても見なかったような
愛があることに気づくようになるでしょう
たとえば、ほんの一つのパンをお腹のすいた子供や
隣にいる人にあげることがでるという
たったそれだけのことを自分ができたという
その喜びのために人間はほんとうの愛を自分のなかに見つけ
自分のなかに光を見つけることができるのです
多くの人々の死を見るときに、人間は
自分もやがて死ぬということを考えさせられることでしょう
死に直面したときに
人は物やお金を持って死ぬ訳には行かないし
そんな物が自分の心の救いのために
なんの役にも立たないことを痛感するでしょう
一番大切なものは生命だと思う人もいるでしょう
その生命さえも愛する人のために捨ててもいいと思う人が
たくさん現れることでしょう
愛する人に食べ物をあげるために
自分は死んでもいいと思う人がたくさん現れることでしょう
その人たちは
命を長らえるにせよ、死んで行くにせよ
ほんとうに救われた幸せな人だといえるのです
かならず、自分のうちに
そのようなすばらしい愛が宿っているのだと信じてください
ほんとうの愛を
自分のなかに見つけたと気づく喜びが
人間として生まれた最上の喜びなのです
その喜びを体験したとき
人間はほんとうに生まれ変わったように幸せになり
力が湧いてきて
無限の愛の泉を人々に伝えていくことができるのです
その愛の輪は
非常に速いスピードで無限にどんどん広がっていくのです
地上の人間がほんとうの愛をみつけるとき
その愛のエネルギーは霊界の私たちのもとに還ってくるのです
霊界と地上はそのように一つの円環になっています
霊界と地上のエネルギー、霊界と地上の愛は、巡り巡っていくのです
その意味で、
霊界も地上もほんとうに一つの存在なのです
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